庄野潤三ファン掲示板
有難うございました - やまもとひろこ (女性)
2022/11/01 (Tue) 14:59:43
お返事有難うございました。
私の庄野順三全集(全10巻)講談社版 昭和48年9月発行ですが帰国されてすぐのものは見当たりません。
ガンビア滞在記、シェリー酒と楓の葉が特に好きで何度も読み返す度にお帰りになったときの情景を勝手に想像しております。
Re: 有難うございました - どくたーT@管理人 (男性)
2022/11/06 (Sun) 23:08:09
やまもとひろこさま
そうですね。庄野さんはある時期から書いたものは一定数貯まると単行本にして、ということをやっていた方で、もしご関心の内容の執筆をしておられれば、100%間違いなく全集に収載されています。ということで、ガンビア滞在記をお読みになりながら、情景を創造されるのが一番良いと思います。
Re: 有難うございました - 粋狂 (男性)
2022/11/22 (Tue) 23:37:17
やまもとひろこさま
私も、庄野さんの作品群の中で「ガンビアもの」はユニークな一大作品群で、大好きなので、同好の士がいらっしゃるのをとても嬉しく思います。
庄野作品をすべて読破しようと思い、メモを付けながら読みましたが、確かに、留守宅のお子様の様子を書かれたものは、まったくなかったと思います。「夫婦の晩年シリーズ」で、よく広島まで新幹線に乗って行かれる場面がでてくるのですが、それは奥様のお母様のお見舞いだったと思いますが、そのどこかに、アメリカに1年夫婦で行かれた時の石神井公園の留守宅でこの奥様のお母様が三人のお子様の面倒をみられていたということがちらっと書かれてあったように思います。そのとき、私は「へーッ、そうだったのか」と思った記憶があります。
私が思うに、家族思いの庄野さんが、留学当時、最も頭に思い浮かぶのはお子さん方だったことは容易に想像できることですが、ものすごく感情が揺さぶられることなので、余計に作品にはしなかった、あるいは出来なかった、ということかと想像しております。「夫婦の晩年シリーズ」でも、大きな事件や悲しい出来事(例えば、2001年の9.11とか)があったはずなのに、そういう事柄は一切捨象されて、淡々とご家族の中の小さな喜びを綴られておられます。そういうのが小説家としての庄野さんの一貫した姿勢なのだと思います。
「ガンビアもの」については、単行本の4冊のほか、短編小説や随筆も多く書かれていて、かつてこの掲示板(その9辺り)に、時系列で全分類を紹介したことがあります。よかったらご参照してください。